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はじまりの街

2017年10月

La Vita Possibile

 はじまりの街

  • 監督・脚本:イヴァーノ・デ・マッテオ
  • 原案・脚本: ヴァレンティナ・フェルラン
  • 音楽:フランチェスコ・チェラージ
  • 出演:マルゲリータ・ブイ、ヴァレリア・ゴリーノ、アンドレア・ピットリーノ、ブリュノ・トデスキーニ、カテリーナ・シェルハ
  • 配給:クレストインターナショナル

2016年 イタリア、フランス映画 1時間47分


夫のDVから逃れて親友のもとに身を寄せた女性と息子の苦悩と、希望に向かって歩み始めるまでを、そっとよりそう友人の優しさで包み込み、じっくりと描いた作品です。シングルマザーの大変な生活事情は、どの国も同じなのだと、まるで日本のドラマのように、親しみをもって見ることができました。少年の繊細な心の動きに、大人たちの被害者となっている子どもたちの悲しみがあふれていました。


物語

夫の暴力から逃れるためローマからトリノにやってきたアンナ(マルゲリータ・ブイ)は、13歳になる息子ヴァレリオ(アンドレア・ピットリーノ)とともに、親友カルラ(ヴァレリア・ゴリーノ)の迎えを受けた。独身のカルラは、傷ついたアンナを温かく抱きしめ、自由に使って欲しいと部屋を提供した。

はじまりの街


母と息子の新しい生活がはじまった。生活を建て直そうと仕事を探すアンナだが、その影で、ヴァレリオは一人自転車を走らせて、寂しさを紛らわせていた。ローマではサッカーが好きな快活な少年だったが、今は、友達もなく笑顔が消えていた。そんなヴァレリオの孤独を、近所のビストロのオーナーマチュー(ブリュノ・トデスキーニ)は、そっと見つめていた。

はじまりの街


ヴァレリオは、いつも自転車を走らせている公園で出会う若い女性が気になっていた。彼女の名はラリッサ(カテリーナ・シェルハ)といい、車でやってくる男性に声をかけるストリートガールだった。

 

アンナの辛さ、ヴァレリオの寂しさ、二人を見守り手を差し伸べる愛深きカルラ、マチュー、ラリッサ。それぞれのまなざしや表情をじっくりと見せて、ことばでは表現できない心情を豊かに表現し、見る者の心奥深くに語りかけます。


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