お薦めシネマ
浅田家!
2020年10月
- 監督・脚本:中野量太
- 脚本:菅野友恵
- 原案:浅田政志
- 音楽:渡邊 崇
- 出演:二宮和也、妻夫木聡、平田満、風吹ジュン、黒木華、菅田将暉、渡辺真起子
- 配給:東宝
2020年 日本映画 127分
- 第36回ワルシャワ国際映画祭 最優秀アジア映画賞
写真家・浅田政志。1979年、三重県生まれの浅田氏は、あたたかい家族に囲まれて育ちました。カメラ好きの父の影響で、写真家になりたいという夢を持った少年・政志は、12歳のとき、カメラ好きの父親からカメラをプレゼントされます。最初の一枚は、家の玄関の前に並ぶ家族を撮った写真。それ以来、撮られる側から撮る側になった政志は家族写真を撮り続けています。自分の家族を撮ったユニークな写真を持って出版社を回りましたが、「おもしろいよ! しかし、家族写真だろう、君の家族の…」と断り続けられました。最後に物好きの社長が受けてくれて出版した写真集は、やはりまったく売れなかったのですが、写真界の芥川賞と言われる、新人写真家に与えられる第43回木村伊兵衛写真賞に選ばれ、人生が変わります。
見た人を笑わせてしまう浅田家の家族写真、それは、お父さんがなりたかった消防士、つまり消防士のコスプレで撮った写真から始まりました。政志が消防士になった同級生に無理を言って借りたもので、消防車の運転席に座るお母さん、消防車のポンプを操作するお父さん、消防ホースを持つお兄さんと政志が上を見上げています。この一枚を皮切りに、病院、やくざ、スピードレーサー、ヒーローショー、大食い、ガソリンスタンド、泥棒などなど、次々とそのシチュエーションになりきった家族が撮られていきました。
(C) 2020「浅田家!」製作委員会
(C) 2020「浅田家!」製作委員会
自分の家族写真から始まって、他の家族から依頼されて写真を撮る仕事、そして、東日本大震災での写真洗浄ボランティアをとおして、政志は家族写真の持つ深い意味を味わっていきます。
映画「浅田家」は、写真家浅田政志の写真集「浅田家」を見たプロデューサーが、家族写真の裏には、ある家族の記録だけに終わらない、家族の物語、歴史があることを知ってもらいたいと、映画化に取り組みました。主人公・政志の二宮和也、主夫であるお父さんの平田満、看護婦をしているお母さんの風吹ジュン、政志がかわいくてたまらないお兄さんの妻夫木聡が、浅田家の家族をしっかりと演じます。
人が持つ優しさに触れて、ほっこりする作品です。どうぞ、浅田家の面々におおいに笑って、家族の存在のあたたかさに涙してください。
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- 「浅田家!」公式サイト
https://asadake.jp/