home > シスターのお薦め > 新刊のご案内 > 吾輩は猫のペトロ
新刊のご案内
吾輩は猫のペトロ
- 著者:大原猛
- 定価:本体900円+税
- B6判 並製 96ページ
- ISBN978-4-7896-0639-4 C0016
本書は2部から成り立っています。ペトロという名前の猫の目から見た、「モウ神父」と、神父を取り巻く教会共同体を、軽快なタッチで描いた第1部と、「青空のようになりたい」という第2部は、信仰詩歌です。
第1部の主人公ペトロは、猫の名前です。教会を導く人として、イエスがシモンをペトロと改名なさったのですから、教会に居ついた猫に「ペトロ」と名前がつくのは、ふさわしいのかもしれません。
この猫ペトロが、実に周囲の人間をよく観察しているのです。そして、その観察に心の温かさがあるのです。
これは結局、猫の目と口を借りて、著者は、自分自身を客観的に見、ある時は批判し、ある時は反省しているのです。
なかなか人間は、自分を客観的に見ることができず、人のことは正しく判断できても、自分のことでは、判断を誤ってしまうものです。
このように、自分を深く見つめ、掘り下げたものを、猫の口から軽妙に語らせています。
第1部の後半部分は、天国に行ったペトロが、モウ神父の離島ミッションを語るのですが、外国籍信徒が置かれている状況の一端を示しているものでもあります。
第2部の信仰詩歌は、その時々、心に浮かんだ詩を書きとめたもので、前著『空と雲へのあこがれ』につづくものです。
本書は、軽くサラッと読みながら、心に多くのことを残してくれるものです。
中学生以上の方々に、ぜひお薦めしたい本です。プレゼントとしても、最適でしょう。
女子パウロ会 発行