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ライサという名の妻

『ライサという名の妻』表紙

  • 著者:高橋たか子
  • 定価:本体2,200円+税
  • 四六判 上製 304ページ
  • ISBN978-4-7896-0644-8 C0016

フランスの新トマス主義哲学者として有名なジャック・マリタンは知っていても、その妻ライサについて知っている人は少ないかもしれません。
しかし、『大いなる友情』の著者がライサ・マリタンだと申し上げれば、多くの方々は、思い出されることでしょう。

本書は、ジャック・マリタンとその妻ライサについて、作家である著者が著したユニークな伝記です。

ユダヤ系ロシア人であり、ロシアからの亡命者であるライサが、パリ大学でジャックと出会い、結婚し、友人であるレオン・ブロアの導きでカトリックの信仰を得、第1次世界大戦、第2次世界大戦前後の混乱した思想や主義がはびこる中で、真摯に神への歩みを続けた生涯を内面深く描いたもの。

一口に紹介すれば、上記のような表現になると思うのですが、ジャックとライサという2人の出会いから死までを、著者は、彼らの多くの著作を土台にし、また、多くの友人たち、コクトー、グリーン、ブロアなどの、2人に宛てた手紙や文章から引用し、織り上げられた見事なタペストリーになっています。

読者の方々も、ページを繰るたびに、このジャックとライサという激動の時代を生き抜いた2人の魅力に、ぐいぐいと惹きつけられることでしょう。

女子パウロ会 発行

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