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新刊のご案内
詩集 木洩れ日は いのちのしずく
- 著者:光原百合
- 装画・イラスト:松永禎郎
- 定価:本体1,200円+税
- 四六判 上製 93ページ
- ISBN978-4-7896-0654-7 C0012
この本に収められた詩の大部分は、2002年1月から2007年2月まで、月刊誌『あけぼの』に掲載されたものの抜粋と、書き下ろしが収録されています。
光原百合氏の『道-LA STRADA』(女子パウロ会、1989年)以来の2冊目の詩集です。20年近くの日々をとおして、著者の温かな言葉の中に、なにか強い意志を感じる詩集です。
掌(て)
人は
傷つけ 壊し 滅ぼす道具を
たくさん作ってしまったね
守り 癒(い)やし 育(はぐく)む道具は
この掌しかもっていないのにね
森の道で
あなたはそう言って
両掌の中に
傷を負った小鳥を
そっと包み込んだ
その晩 夢を見た
あなたは 大きな大きな掌で
この青い地球(ほし)を
そっと包んでいた
その詩の中に、「過去を決めるのは、未来に生きる我々だ。その意味で、過去は変えられるのだ」との師の教えを生きようとしている著者の姿勢が見えます。
松永禎郎氏のやさしく静かな装画とイラストが、その詩を飾ります。
小さいけれど、きらめき落ちるいのちのしずくを紡いで生まれた詩(うた)の本です。
疲れたとき、くじけそうになったとき、開いていただきたい詩集です。
女子パウロ会 発行