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新刊のご案内

著者の遠藤順子氏は、亡くなった夫・遠藤周作氏からの「宿題」に精力的に取り組んできました。その宿題とは、「死は終わりではない」というメッセージを伝え、「心あたたかな医療、日本人の心に届くキリスト教」を探求することです。

周作氏が亡くなって10年の歳月が流れた今、著者は本書のなかで、はじめて「自分史」を語っています。改めて夫と過ごした日々に思いを馳せながら、山あり谷ありだった自らの歩みをふり返り、また今の社会、教育、いのちに対して、母親のようにあるときは厳しく、またやさしく思いをつづっています。

特に、胎児をはじめ子どもたちの教育に対する姿勢には並々ならぬものがあります。著者は、NPO法人「生命尊重センター・円ブリオ基金」の理事長でもあり、「子どもたちにいい未来を残したい」という熱いメッセージが伝わってきます。

長い人生の中で、著者が見いだしてきた宝物、知恵が詰まったエッセイ集です。これからの社会がどうあったらよいのか、さまざまな提言を与えてくれています。遠藤周作ファンばかりでなく、特に女性にお薦めしたい一冊です。

女子パウロ会　発行