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ともにあり続けること

『ともにあり続けること』表紙

  • 著者:堂園 晴彦
  • 定価:1,000円+税
  • B6判 並製  104ページ
  • ISBN978-4-7896-0799-5  C0047



著者の堂園晴彦氏のお名前をお聞きになった方も多いのではないかと思います。先生は、在宅ホスピスの先駆者であり、「堂園メディカルハウス」を開業なさっている医師でもあります。

 堂園先生はマザー・テレサの生き方に心を打たれ、一人ひとりのいのちを大切にし、がん患者であるその人が、死の瞬間まで、その人としていちばん輝くように、ともにあり続け、寄り添い続けておられます。

 現代医学は、患者さんのいのちを長らえさせることを中心において、現代医学の粋を傾けて力の限り尽くそうとしてくださいます。その結果、治療は、往々にして、肉体的な命を長らえさせることに焦点が当てられます。

 しかし、人間は肉体だけに留まらず、精神的な存在でもあります。いろいろな病院のホスピス病棟が今、特に注目されているのは、そのためです。
 本書は、堂園先生のホスピスで、出会った多くの人との出会いを感動と感謝を込めて紹介しています。一つひとつの短いお話しが、心に深く染みわたってきます。

  第1章は患者さんの五感から学ぶ
  第2章は思いは時空を超えて
  第3章はマザー・テレサへの道
  第4章は明日に架ける橋

 それぞれの章に、堂園先生の思いが込められています。この1冊の中に、先生の謙虚さ、すべてに学ぼうとする姿勢が感じられます。ホスピスの専門医として著名な医師が、患者さんから学び取ったこと、忘れられない人々との思い出、インド・コルカタでマザー・テレサの施設でボランティアをした体験、これからの医療のあり方などが、各章に書かれています。

 ご自分の死について心配している人、介護する人を抱えている人、医学に携わっている人、そして、すべての人に読んでいただきたいとお勧めできる本です。ぜひ、ご覧ください。

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