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ぐうたら神父の山日誌

『ぐうたら神父の山日誌』表紙

  • 著者:伊藤 淳
  • 定価:本体1,500円+税
  • B6判 並製  256ページ
  • ISBN978-4-7896-0836-7  Cコード:C0016


本書の帯に、「若いころから山に憧れ、国内外問わず登山に明け暮れした、ぐうたらと自称する神父のイエスと歩んだ17名山の体験記」とあります。

 本書を読んで、よくぞこのように紹介されたものだ、と感心しました。それほど、よくこの本の内容を表しているからです。

 しかし、読んでみると、「はてな?」本当に「この神父はぐうたらかな?」と思えてきます。
 わたしは登山の愛好家ではありませんが、登山好きの方から聞いた話では、「用意万端整えて、さあ、いざ登り始めても、途中で苦しくなって、どうしてこんな苦しい山登りをしているのだろうと思うのですよ。でも登頂して、下山すると、ああ、また登りたいと思うんですね」ということでした。

 17名山として取り上げられているだけではない他の多くの山の魅力も感じ取れます。

 本書を読むと、ぐうたらは自称、日本だけでなく、海外の多くの山も登り、その記憶の確かさと登山経験の豊かさの中で、常に真剣に自分を見つめ、神を探し、自分の歩むべき先を探して歩いていた真摯な姿が浮かんできます。

 一見、軽い読み物のように見える文章が書ける才能の持ち主であることも、本書の中から感じ取れ、魅力を感じます。

 一流企業で活躍し、カトリック学校で教師として生徒を指導し、現在は東京教区の司祭として活躍している著者の姿を見て、多くの人が本書を読んでいるということも、うれしいことです。ぜひ、皆様もご一読ください。

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