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パウロ家族創立100周年記念 連続講演会 in 大阪

2014/04/13


パウロ家族創立100周年記念連続講演会、第4回は、4月12日(土)の午後に、大阪のカトリック梅田教会(サクラファミリア)の聖堂で行われました。講師の澤田神父は、聖パウロ修道会の大阪支部に属していて、福岡や東京の神学校で教えている一方、大阪大司教区の協力司祭として教会司牧にかかわっておられます。


連続講演会 in 大阪 連続講演会 in 大阪
サクラファミリアの建物 聖堂前の掲示


「この場所は、ミサをしたり説教をしたりしているところ。これから役立つお話ができればと思います。いつもは大阪教区の協力司祭として話しているので、パウロ家族のことはあまり話していませんが、今日は、何のはじらいもなく話せることはうれしいです」と、お話を始められました。その一方、「地元なので、参加者が少なかったらどうしようと、すごいプレッシャーでした」とも話されました。おだやかでいつもニコニコとしていらっしゃる澤田神父が、プレッシャーを感じるとは……。


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今回の講話のテーマ「キリストのみことばをすべての人へ -新しい福音宣教-」が成り立つためには、わたしたちがキリストのことばを伝えたいと望んでいるか、すべての人に伝えたいと思っているかが大切です。わたしたちが、キリストのことばの豊かさ、喜びを味わってはじめて、伝えたいと思うものです。

イエスが十字架にかけられたとき、弟子たちは先生であるイエスを置いて逃げてしまいました。かろうじて女性の弟子たちは残っていましたが、男性の弟子たちは、怖くて家の中に隠れていました。しかし、わずか数日後に、この弟子たちは、だれかれかまわずキリストを伝えていたのです。十字架は極刑で、人間が受ける刑ではないと思われていました。あれだけ恐れていた弟子たちが、逮捕やむち打ちを恐れませんでした。決定的に何かが変わったのです。

パウロ家族が保護者としている聖パウロも同じです。キリストの教会をなんとかして倒そうとしていたのに、キリストのために命を捨てる人に変わっていきました。

イエス・キリストがわたしたちの中に入って、わたしたちの中で成長していただかないと、わたしたちは枯れてしまいます。聖パウロは、自分の中に働いてくださるキリストに突き動かされ、それに引きずられるようにして生きていると言っています。わたしの中でキリストが成長するだけでは終わりません。わたしの中のキリストがわたしを駆り立て、すべての人に伝えているのです。

創立当時、シスターたちが修道院の建物から出ただけでなく、本を売り歩く姿を商売と見られ、教会内外からたくさんの批判を受けました。しかし、創立者であるヤコブ・アルベリオーネ神父は、女性には固有の働きがあるという視点に立ち、女子の修道会を創立していったのです。


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司会のブラザー德田 聖堂に集まった人々


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お話する澤田神父 若者からお祝いの花束を受け取る澤田神父


サブテーマである「新しい福音宣教」ということばは、ヨハネ・パウロ2世が使い始めたものです。「新しさ」には2つの意味があります。古い・新しいというときに使う新しさ。もう一つは、永遠で朽ちることのない新しさ、常に新しいものであり、乗り越えることのできない新しさです。黙示録に「新しい天と地が生まれる」とある新しさで、古くなることはあり得ません。

福音は普遍的なものです。必ずどこかの文化に結びつかなければ福音とはなりません。福音宣教は難しいものです。新しい福音宣教は、必ず何かの手段で表現されます。時代はどんどん移り変わっていきます。言語は一つの道具です。人は、ある言語の中で育ち成長していきます。その言語を使う人々の考え方も学ばないと言語を学ぶことはできません。言語はものの考え方に影響します。TwitterやFacebook、Lineなどの影響により、今の若者は長い文章を書かなくなりました。どんどん短くなっています。2年後に、言語は変わるでしょう。ことばは、わたしたちの人間関係に徹底した影響を与えます。

福音宣教にも、同じことが言えます。新しいメディアに敏感であることが求められます。書き物による宣教は、口で行う宣教と同等の意味があります。

教皇フランシスコになってから、世界は教皇の言行に耳を傾けるようになりました。ベネディクト16世のときに始められたTwitterは、フランシスコ教皇の代になって、その情報量は莫大なものになりました。教皇のことばは、本人の意図とは関係なく、広まっています。わたしたちは、メディアの特性を知り学んでいかなくてはなりません。教皇フランシスコは、率直さ、短く日常的で分かりやすいことば、笑顔で、喜びを伝えています。

しかし、教皇フランシスコのことばは耳が痛いものです。認めたくはありませんが大切なことを語っています。こういうことを言う場合、「そう言うあなたは、どうなの?」ということばが返ってくるので、なかなか言えないものです。しかし教皇フランシスコは、ご自分が語ったように生きているので恐れがありません。教皇は多くのことをアドリブで言っています。わたしたちの生活に表裏があると福音宣教になりません。


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パウロ家族の協力者の方々、澤田神父からキリスト教について学び洗礼を受けた若い人々、いろいろな修道会のシスターたち、信徒の方々など、150名が集まってくださいました。新しい福音宣教、教皇フランシスコについてのお話に刺激を受け、福音宣教について考えをあらたにしました。


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講演会が終わって、3会のスタッフでお茶  


次回の講演会は、5月18日(日)、名古屋・布池教会に隣接する布池文化センター3F コンコルディアホールで行われます。みなさまのご参加をお待ちいたしております。



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