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女子パウロ会ニュース
日本の女子パウロ会を創設したSr.マリアイレネ・コンティが亡くなる
2014.05.04
1948年、すでに来日して宣教活動をしていた聖パウロ修道会のパウロ・マルチェリーノ神父の招きに応えて、イタリアから3人、アメリカから1人の4人の修道女が来日しました。その中の一人で、来日から40年間、日本で宣教してきた、シスターマリアイレネ・コンティが、5月1日午後9時(現地時間)、ローマの修道院で亡くなりました。101歳。Sr.ローザマリアに続いての訃報でした。
Sr.マリアイレネは、修道会に入会したときのことを、こう語っています。
「1922年10月16日、父はわたしをスーザの聖パウロの娘たちのところに連れて行きました。わたしはわずか9歳でした。数か月前に母が亡くなったばかりで、わたしは5人の兄弟と生まれたばかりの妹がいて、わたしがまだ小さかったので、父はわたしがよい教育を受けることができるようにと勉強のために寄宿舎に入れようと考えていました。
けれどもマエストラ テクラはわたしがあまりに幼いので受け入れることができないと残念さを表明されました。そこで父は母親が亡くなり、彼女が外でよくない子供になってしまわないかと恐れていることを説明しました。母親がいなくなったことを心配している父の話を聞かれたマエストラ テクラは感動し、創立者の承諾を待つ間、わたしを受け入れてご自分が母親になりましょうと父に伝えました。こうしてわたしは修道会に留まることになり、その日からマエストラ テクラはわたしの世話をしてくださり、ほんとうにわたしの母親となってくださいました」。
Sr.マリアイレネは1932年11月30日、初誓願を宣立しました。その後ローマに異動し約14年間、印刷の使徒職に献身しました。来日のいきさつを次のように語っています。
「1945年、終戦の年、宣教地に出発することが再び開始されました。日本にはすでに聖パウロ修道会の兄弟たちがいてパウロの娘たちが来るのを待っていました。パウロ・マルチェリーノ神父さまは使徒職に開かれており、多くの善を果たすことがあると日本について非常に熱心にローマの姉妹たちに語りました。そこでプリマ マエストラは1947年1月1日、日本のために祈る1日を共同体に提案され、一日の終わりに日本に出発する最初の4人の名前を発表されました。
5月22日、わたしたちはアメリカ合衆国に向けて出発しました。それというのも戦争のために日本とのコミュニケーションがまだ活発に行われていなかったからです。そこで9ヶ月間、スタテン島に留まって家庭宣教をしながら待っていました。
そうこうするうちにマエストラ テクラはわたしたちが到着したときのために東京に住まいを見つけてくださいました。1948年1月14日、サンフランシスコに向けて出帆し、2月11日、マニラに向けて乗船しました。フィリピンでもわたしたちは6ヶ月間、留まらなければなりませんでした。
1948年7月27日、日本に向けて直行するためにマニラを出港し、8月6日、主のご変容の日、師イエスの祭日にわたしたちは日本に到着しました。日本式のわたしたちのための家を見つけたときのわたしたちの喜びは大変なものでした。二階建ての家は、障子で仕切られていました。すべてのものはとても良く整えられていました」。
最初の4人の宣教女たち 右から2人目がSr.マリアイレネ
Sr.マリアイレネは、1948年から1968年まで東京の修道院で院長、修練長の任を果たしました。1957年から1968年までは管区長を務め、この間、韓国に使徒職を広げました。
1968年、オーストラリアのシドニーに呼ばれ、ここで院長と地方区長の奉仕にあたりました。総本院の会計係として3年間を過ごし、その後、ボストンに派遣されました。
1978年、香港に修道院を開設し、その後台北に移動して地方区長、院長、地方区顧問として奉仕しました。
「宣教地で過ごした期間、とりわけ日本、そして韓国、台湾、香港、オーストラリアを振り返りながら、次の確信がわたしの心に残りました。主がわたしたちの修道会を東洋に望まれ、さまざまな困難を通して弱く無能なわたしたちを道具として使われ、わたしたちを導かれました。主はいつもその善良さをもってわたしたちを助けるために介入してくださいました。わたしはこのことばがどんなに真実であるか身をもって体験しました。『恐れることはない…』 このことばを原動力として信頼をもって主に委ねるとき、彼はすべての困難を解決可能にしてくださったことを個人的に体験しました」。
1983年にイタリアに帰り、院長職、その後受付で働きました。2011年からは、共同体の病室にいました。
日本で活躍した宣教女たち 左からSr.グラチアボージョ、Sr.アグネスレト、 Sr.マリアイレネ、Sr.ローザマリア(2013年9月) |
Sr.マリアイレネとSr.ローザマリア(2013年9月) 今は、天国で宣教の思い出話に花を咲かせていることでしょう。 |
彼女は、彼女が創設した東洋の共同体のシスターたちを心にかけていました。彼女たちがイタリアを訪問するたびに、Sr.マリアイレネは彼女たちを励まし、喜びを分かち合っていました。
Sr.マリアイレネ、あなたの母性的な配慮に、今日の若い人びと、特に広大なアジアの若者を委ねます。かれらが大胆な信仰をもって今日の挑戦に立ち向かい、神の慰めと喜びをすべての人に伝えることができますように。