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女子パウロ会ニュース
隠れた存在、Sr.永田愛子が天国へ
2023.03.19
特別養護老人ホームに入所していたSr.マリア・エリザ永田愛子が、3月15日午後、老衰で亡くなりました。86歳でした。
Sr.永田は、1936年10月、長崎県で、仏教の家庭に生まれました。三重県津市で就職し、20歳のときにカトリック津教会で洗礼を受けました。その時一緒に洗礼を受けた人、またこの二人の代母となった人も、後に聖パウロ女子修道会に入会しました。洗礼を受けた後に、父親から先祖が隠れキリシタンであったことを聞きました。
洗礼を受ける前に、聖パウロ女子修道会で行われた黙想会に参加。その後シスターと文通をしていくうちに、主イエスの招きに応えたいと思うようになりました。1958年、名古屋支部に入会、1962年に初誓願を、1967年に修正誓願を宣立しました。その後、家庭訪問、団体訪問などの宣教に携わり、1981年~2011年までの30年余りは、東京、札幌、神戸で、台所の使徒職に派遣され、熱心に働きました。
次第に体力が衰え、2011年に平塚修道院に異動しました。リウマチを患っており、デイサービスやショートステイを利用しながら過ごしていましたが、思うように身体を動かすことができなくなりました。2016年に歩くことが困難となり、施設に入所しました。
葬儀ミサ
コロナ禍になる前に施設を訪問したとき、Sr.永田は次のように語っていました。「わたしは未熟児で生まれ、とても小さくて、父から 『生きると思わなかった』 と言われましたが、今82歳になり、感謝。生命力はすごいです。三重県の津で洗礼を受けたことにも感謝。よい教会でした。働いているときに洗礼を受けました。修道会に入ると言ったら、シスターたちが助けてくれました。そして、父に修道院に入ると言ったら、潜伏キリシタンだったことを明かしてくれました。宣教できる修道会に入会できて感謝。力、励ましをいただきました。災害のニュースを聞くとき、知っている地域の人々に心を寄せることができます。宣教の喜びに感謝。司祭など、支えてくれる人をいただいたことにも感謝。生涯は喜びと感謝です。恵まれて感謝。修道会にここまで育てていただいて感謝。施設でも、よくしていただいて感謝。感謝して亡くなりたい。これを言っておきたかったです。」
葬儀ミサ
告別式
44歳~75歳までの長きに渡り、台所で腕を振るってシスターたちの生活を支えました。隠れた存在として、料理を通して宣教の使徒職に携わったSr.永田。「私はキリストに捕らえられたのです。先に主が私をお選びになったのですから、最後まで守ってくださると信じています。この力強いお方、キリストに信頼して、どこまでもついていきたいと思います。」強い意志を持って修道生活を生き抜いたSr.永田は、今は天国で、目の前にイエスを仰ぎみていることでしょう。