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女子パウロ会ニュース
姉妹でシスターになった、姉のSr.嶋津寛子が天国へ
2023.10.07
港区立の特別養護老人ホーム に入所していたシスター ビアンカ・ローザ 嶋津寛子が、9月29日 午前6時9分、老衰のため息を引き取りました。86歳でした。8月初めに左大腿骨を骨折して手術を受けましたが、入院中にコロナウイルスに感染し、8月30日に退院したばかりでした。ホームでの落ち着いた生活が戻ってきたように思われましたが、最近になって食事がとれなくなってきていました。
シスター ビアンカ・ローザは、1937年、愛媛県松山市で生まれ、18歳のときに松山教会で洗礼を受けました。そのときすでに修道生活を望んでいて、およそ半年後の1956年に、大阪支部に入会しました。1960年に初誓願を宣立し、福岡と広島での書院の使徒職に派遣されました。終生誓願を立てた後も、仙台、福岡、長崎、広島幟町、東京の聖イグナチオ教会案内所で書院の使徒職を果たしました。1980年には生涯養成1年コースに通い、合わせて点字を学びました。1982年~1990年まで、大阪で「心のともしび」の点字の使徒職に携わりました。その後は再び、福岡と、東京の聖イグナチオ教会および東京カテドラル案内所で書院の使徒職に携わり、1998年からは東京と大阪で院内で働き、2009年には東京で台所の使徒職を果たされました。
通夜式での献花
しかし、2010年、健康が思わしくなくなりました。胃がんの手術を受け、その後、快復されましたが、体力は落ちていました。2014年ころも、休みながらミサの準備の仕事をしていました。
このころ、ご自身の日々の奉献について、このように書いています。「わたしの使徒職は、ミサの準備と、自分の体力と時間の中で自発的にする共同体の仕事ですが、この小さな日々の働きを 第一線で働いてくださっている姉妹方の働きに心をあわせ、神様の栄光と人々の救いのためにささげています。神様のみまえに生きること、神様がおよろこびになることをしたいと思っています。自分の中に生きて働いてくださるイエズス様、姉妹方お一人ひとりの中で生き働いておられるイエズス様に気づき、信仰をもって受け入れ、学び、自分を変えていただきたいと思います。そう希望して生きていますが、自分の至らなさのために、神様のみ心が見えない、わからない、わかっていても実践できないという日々です」と。
葬儀ミサ
葬儀ミサ・共同祈願を唱える妹のシスター嶋津悦子
2021年に、高齢者施設に入所しました。
シスター ビアンカ・ローザ嶋津寛子は、善良で、誠実で、几帳面で、勤勉な方です。何よりも他者への配慮に満ちた姉妹でした。最後の1年を過ごした高齢者施設では、いつも食事の前後にきちんとお祈りをし、職員にほほえみかけ、感謝していたと職員の方が語っておられました。亡くなる数時間前、午前3時ころに職員が部屋を訪問したときにも、目覚めていた彼女は、そのかたにほほ笑み、「ありがとうございます」と声をかけられたそうです。
「互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」とのみことばを真摯に生きようとされたシスタービアンカ・ローザに、わたしたちも倣いたいと思います。
葬儀ミサ