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山本襄治神父のロザリオの祈り 苦しみの神秘
ロザリオの祈りとは……
苦しみの神秘
ロザリオの祈り「苦しみの神秘」を、ご一緒に唱えましょう。
+父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。
苦しみ、痛み、悲しみが好きな人はいません。だれでも、苦しみから逃げ、それを避けようとします。愛する人のためなら、犠牲は覚悟します。イエスは、十字架の死に向かって歩まれました。すべての人が、罪から解放され、救われるためです。イエスはわたしたちみんなを愛し、そのために自らを犠牲としておささげになったのです。十字架に向かうイエスの足跡をたどり、感謝の心で救いの恵みを受けましょう。
使徒信条 主の祈り アヴェ・マリアの祈り(3回) 栄唱
第1の神秘 ゲッセマネでの祈り
マタイ26章36~46節
イエスは弟子たちと一緒にゲツセマネという所に来て、祈って言われた。「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」
黙想:
愛のために耐える苦しみでも、苦しみはやはり苦しいです。迫ってくる死を前にして、イエスも、苦しみの杯を飲まずにすませたいと父に祈られました。全身が「いやだ」と言っています。しかし、イエスは心の底で父の望みを受け入れ、全人類の救いのために命をささげる決意をなさいました。わたしたちも、十字架の死にいたるまで従われたイエスとともに歩む勇気と力を祈りましょう。
主の祈り アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱
第2の神秘 鞭打ち
ルカ23章13~25節
ピラトは、祭司長たちと議員たちと民衆とを呼び集めて、言った。「この男は死刑に当たるようなことは何もしていない。だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。
黙想:
ピラトは、ローマ総督なのだから、堂々とイエスの無罪を宣言し、釈放してしまえばよかったのです。しかし、ピラトは自分からそうするつもりはなかったのです。大祭司たちが訴えを取り下げることをひそかに望んでいたからです。わたしたちも、誘惑を断固として退けられないでいることがあります。イエスの苦しみを黙想することによって、わたしたちが煮え切らない態度を捨てて、イエスに従う勇気をお与えください。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第3の神秘 茨(いばら)の冠
マタイ27章27~30節
総督の兵士たちは、イエスの着ている物をはぎ取り、赤い外套を着せ、茨で冠を編んで頭に載せ、また、右手に葦の棒を持たせて、その前にひざまずき、「ユダヤ人の王、万歳」と言って、侮辱した。
黙想:
ローマ軍の兵士たちは、イエスを囲んで「王さま遊び」を始めました。「ユダヤ人の王だ」と言うのか、「それなら冠だ」と言って茨の冠をかぶせ、イエスを侮辱したのです。何日かまえに、ホザンナ、万歳と言ってイエスのエルサレム入場を迎えた人々はどこへ行ってしまったのでしょうか。イエスさま、わたしたちを富、権力、快楽の支配から解放し、本当にあなたに仕える者としてください。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第4の神秘 十字架の道
ヨハネ19章17節、ルカ23章26~33節
イエスは自ら、十字架を背負い、いわゆる「されこうべの場所」、すなわちヘブライ語でゴルゴタという所へ向かわれた。
黙想:
徹夜の取調べといじめで衰弱しておられたイエスは、重い十字架を背負って、ゴルゴタの丘をめざして歩まれました。キレネ人シモンが代わりに十字架を担がせられました。わたしたちも代わってあげたいと思います。しかし、あの十字架の重みはわたしたちの罪の重みなのです。イエスは言われました。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負ってわたしに従いなさい。」そのための力を願いましょう。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第5の神秘 イエスの死
マルコ15章23~41節
イエスを十字架につけたのは、午前九時であった。三時にイエスは大声で叫ばれた。「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか。」
黙想:
十字架の上から、イエスはそこにいる人々をご覧になりました。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救え」とののしる祭司長や律法学者たちの姿が見えます。兵士や群衆もいました。そのとき、イエスは言われました。「父よ、彼らをお赦しください。自分で何をしているのか知らないのです。」イエスは、敵を赦し、その敵が救われるために命をおささげになりました。その後、「成し遂げられた」と言って、イエスは息を引き取られました。わたしたちも神の命に生きるために、己に死ぬことを教えてください。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)