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教会をたずねて
カトリック小樽教会 富岡聖堂(札幌教区)
内陣 |
祭壇 |
正面十字架 |
聖櫃(せいひつ) |
朗読台 |
聖堂前方 |
聖堂内マリア像 |
聖堂内み心イエス像 |
赤ランプ |
聖水入れ |
聖堂入り口の扉 |
告解室 |
洗礼盤 |
聖堂椅子の飾り細工 |
聖堂天井 |
聖堂内の色ガラス |
十字架の道行 |
聖堂入り口 |
イコンの部屋 |
香部屋 |
聖堂外の窓 |
教会入り口にある シャロームノの家 |
ルルド |
歴史と聖堂内部
小樽におけるカトリックの宣教は、1882(明治15)年に、パリ外国宣教会のウルバン・フォリー神父の巡回宣教にはじまります。その後、新富町や永田町、住之江町などに集会所や聖堂が造られました。
1928(昭和3)年、富岡町(現在地)に聖堂が起工され、翌年6月30日にキノルド司教司式により献堂式が行われました。この聖堂は、長崎の大浦天主堂などを模して設計されたと思われるドイツ・ゴシック様式の木造一部鉄筋コンクリート造りの建物でした。
富岡教会の初代主任司祭は、ドイツ人のソラノ・デンケル神父でした。ソラノ神父は1928(昭和3)年から戦後の1947(昭和22)年までの長きにわたって主任司祭をつとめ、小樽の人びとへの宣教に努めました。
1931(昭和6)年、ソラノ神父の尊父より、富岡教会に鐘が贈られました。その鐘には、「ITE AD JOSEPH(ヨセフのもとへ行け)」と刻まれていました。ソラノ神父の洗礼名は「JOSEPH(ヨセフ)」でした。
朝、昼、夕と3回「お告げの鐘」の時に、鐘の音が小樽の町に響いていました。しかし、戦時中に、鐘を供出するよう命じられ、鐘楼から降ろされました。ソラノ神父は、この鐘を土の中に埋めて隠し、戦後掘り出し玄関に置かれていたものを、カトリック信徒であった米兵ピピット氏とその友人によって鐘楼に戻され、今もその美しい音色を響かせています。
1934(昭和9)年には、ルルドが完成しました(1958年に玄関脇に移動されました)。
戦後、富岡教会は受洗者も増え、たくさんの修道者を輩出しました。
1979(昭和54)年11月11日には、献堂50周年記念ミサと祝賀会が盛大に行われ、富沢司教をはじめ歴代司祭、富岡教会の出身の修道者が参加しました。
2004(平成16)年2月25日、「小樽市指定歴史的建造物 指定70号」に指定されました。
現在、中世ヨーロッパの教会をイメージさせるとがった屋根を持つ壮麗なこの富岡教会は、祈りの場としてだけではなく、多くの観光客が訪れる歴史的建造物となっています。
小樽市や観光客の要望にこたえ、聖堂内部を公開し、訪れる人びととの交わりを深めるための場所として、教会の入り口にはログハウス風の教会案内所「シャロームの家」が建てられました。ここでは、教会のボランティアの人たちによって、聖堂の案内とお茶のサービスなどが行われています。
2004年6月27日には、献堂75周年を祝う記念ミサと祝賀会が、地主司教と歴代司祭を迎え行われ、100周年に向かう新たな歩みがはじまっています。