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どうしてシスターに?

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シスター マリア・パオラ 貝原敬子(2)

シスター貝原

それから間もなく、同じ友人がまたわたしに呼びかけました。「クリスマスにオルガンを弾いてくれる人を捜している修道院があるのだが……」と。修道院と聞いて心がときめき、わたしは何か不思議なものを感じて即座に「はい」とこたえました。しかしそれは夢のようでした。そのころわたしはまだ成人に達したばかりの学生で、教会のことなど何も知りませんでした。とにかく、友人と一緒に生まれて初めて修道院というところに行き、修道女に会いました。それから毎日一時間、ぎこちない指使いで彼女たちと聖歌の練習をすることになりました。わたしはまだミサのことは全く分かりませんでしたが、修道女たちはみな親切で優しく、まごまごするわたしをうまくリードしてくれたおかげで、無事にクリスマス・イブのミサをささげることができました。ミサの後、友人と一緒に修道院のクリスマスのお祝いに与り、その夜は初めて修道院に泊めていただきました。大きな喜びに満たされたクリスマスでした。

年が明けるとすぐに、わたしは、この修道院でキリスト教の勉強を始めました。難船しそうなときには友人に励まされ、ついにその年のクリスマス・イブに、所属する教会で洗礼の秘跡を受けることができました。幼いころあの赤レンガの家に魅せられて立てた決心は、この時成就したのでした。

その夜、一緒に洗礼を受けたもう一人の友人と共に修道院に戻り、修道院のミサの中で初聖体をいただきました。その時、わたしは真剣に「わたしをこの修道会に召してください」と祈りました。この祈りは聞き入れられ、洗礼から一年半の後、志願者として「この修道会」に受け入れていただきました。

こうしてわたしを神への奉献の道に導いた「この修道会」こそ、他ならぬ「聖パウロ女子修道会」です。

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