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新世紀ルーツへの巡礼
プロローグ
決定的な夜(2)
アルバのカテドラルにある聖櫃
少年アルべリオーネのもっていた敏感さは、常に教会や社会、人々の直面する具体的な問題の中に語られている神の望みに対する敏感さ(教皇ヨハネ23世は、このことを「時のしるし」と呼んでおられます)でした。この「時のしるし」をとおして語られる教会や社会、人々の必要に熱心に耳を傾け、その中で神が私たちに何を望んでおられるかを、彼は生涯をとおして聴き続けたのでした。
彼の手記の中で、この夜に何を祈ったかを彼はつづっています。
新しい世紀が聖体のキリストと一致して生まれるように、 新しい生徒たちが法律、学校、文学、印刷物、風俗習慣を刷新するように、 教会が宣教上の新たな飛躍を遂げられるように、 使徒職の新手段がよく利用されるように、 カノニコ・キエザが神学生たちに解説したレオ13世の回勅のすばらしい教え、 特に、社会問題と教会の自由に関する教えを、世の中が迎え入れるように祈った。
あの「決定的な夜」から100年を経た今、私たちは、20世紀から新しい21世紀の境をわける夜に、何に招かれているのでしょうか。新しい世紀の人々が用いる、新しいコミュニケーション手段を使って、新しい世紀の教会とともに、人々に奉仕するということではないでしょうか。
アルべリオーネ神父が、自らこの夜の体験を語るにあたり強調していることの一つに、力を合わせること、組織(ネットワーク)によって、使命を果たしていくということがあります。みなが聖体から思いをくみ取り、それを分かち合いながら一つとなつて、使命を果たしていくということ。一人ひとりがばらばらに働くのではなく、キリストのもとに一致して働くということです。
アルベリオーネ神父は、みなが一つとなつて使命を果たす必要を、あの夜に見て取ったのでした。
そして言ってます。
「空想で未来を徘徊(はいかい)しているうちに、新世紀の寛大な人たちは、きっと自分が今感じているようなことを感じるのではないかと思われるのだった。」と新世紀の人々を見、この人々に希望をおいたのでした。
私たちパウロ会、女子パウロ会、師イエズス会では、アルべリオーネ神父自身の言葉に従い、この世紀をわける夜を「決定的な夜」と受けとめ、私たち自身もこの夜の体験を生きようと準備しています。
ラウダーテでは、新しい年に、この「決定的な夜」を体験したアルベリオーネ神父を訪ねながら修道会誕生の地の巡礼の旅を紹介していきたいと思っています。
みなさまもこの世紀をわかつ夜を、ともに祈りませんか。
◆1--- プロローグ