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新世紀ルーツへの巡礼
3--3 聖パウロ女子修道会としてのスタート
1)あなたたちは「マエストラ」と呼ばれます
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モンドビーの地 |
聖パウロ女子修道会が、聖パウロ修道会と並んで、固有な姿を少しずつ固めつつあった1922年初旬、アルベリオーネ神父は、すでに3年以上スーザにいた3 人の「聖パウロの娘たち」をアンジェラ・ボッフィの同伴のもと、モンドヴィという町に行かせ、検定試験を受けるようはからいました。
試験の終了後、許しのもと、長い間別れていた家族を訪問することになりました。また、アルバで聖パウロ会の家事に従事している「聖パウロの娘」たちをも訪ね、そこで、彼女たちは驚くべきことを知ったのです。
アルベリオーネ神父は、スーザの聖パウロの娘たちを全員、アルバに呼び戻すことに決めていたのです。
彼は、彼女たちを自分の近くにおき、自ら指導にあたり、修道女として歩む道を、もっと明確、確実に示し与えようと、望んでいたからでした。
このため、メルロ・テレザ(シスター テクラ・メルロ)もスーザから呼び戻され、アルバのグループとひとつになりました。「聖パウロの娘たち」は、全員(15人)フランシスコ・キエザ神父と、モンシニョール ミヨニの説教で3日間の黙想をし、その最後の日に、このうちの9人が誓願を宣立、新しい修道名を受けました。
誓願を宣立した9人
誓願を宣立した9人
彼女たちは、当時の修道女の慣例に従って「マザー」とか、「スォーラ(シスター)」と呼ばれるのではなく、「マエストラ」という呼び名もつけられました。マエストラとは、師とか先生の意味ですが、彼女たちが「マエストラ」と呼び合うようにアルベリオーネ神父が望んだ理由はなんだったのでしょうか。
彼はこう言っています。「これから、他の会の修道女たちが呼ばれているように、『シスター』とか、『マードレ』ではなく、*1『マエストラ』と呼ばれるでしょう」と言い、それを次のように説明しています。
あなたたち、『聖パウロの娘』が“マエストラ”と呼ばれるのは、師イエスを崇敬し、師イエスの教職にあずかるためだけではありません。
主があなたたちに委ねられた人々に対して、あなたたちは、聖師(イエス)のように模範、導き、光にならなければならないという意味もあります。
そしてまた、人々に対して、聖師キリストを現すものにならなければならないからです。
イエス・キリストをいろいろの名で呼ぶことができますが、アルベリオーネ神父は、「ディビノ・マエストロ(聖師)」と呼び、イエスの使命を浮き彫りにしたのです。
使徒パウロが「わたしがキリストに倣う者であるように、あなたがたもこのわたしに倣う者となりなさい。」(1コリ 11.1)と信徒たちに書いているように、師イエスのように、パウロの娘たちが生きることを願ったのです。
ある日のこと、アルべリオーネ神父は、創立当初からの修道女たちを前にこう話しました。
あなたがたはきっと、ときどき頭の中で比べてみるかも知れません。
わたしたちのこんなに小さな会と、もう何年もまえから、あるいはもう幾世紀もまえから、教会と社会とに大きな貢献をしてきた他の男女の修道会とを。
わたしはあなたがたに言います。主があなたがたに望んでおられるのは、それよりももっともっとたくさんのことです。
- *1 『マエストラ』
- 後には共同体の院長、または指導・養成の任にあたる修道女のみを“マエストラ”と呼び、一同は“スォーラ(シスター)”と呼ばれることになった。
また、1970年代になると、総長、院長、養成担当者と呼ぶようになり、初期の誓願者たち以外は、“マエストラ”という呼び名はなくなった。
注釈:
◆3--3 聖パウロ女子修道会としてのスタート