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聖書各書のミニ知識
コロサイの信徒への手紙
古代都市コロサイは、小アジアの半島フルギア地方にある都市で、ローマのアジア県の首都エフェゾの東方約200キロのところに、ラオデキア、ヒエラポリス、コロサイの3都市が三角形をなす形で存在しています。パウロの時代にはこの3都市には多くのユダヤ人が住んでいました。いずれの都市も東西交通路の重要な道路として栄え、新約の時代は繁栄していました。他の都市が政治・経済の中心と栄える中コロサイは取り残されていきました。
コロサイの町の教会は直接パウロによって設立されたのではなく、パウロの協力者エパフラスによって設立されました(1,7)。ですからコロサイのキリスト者たちは直接パウロに会ったことがないと記されています(2,1)。
囚われの身であったパウロは、エパフラスからコロサイの教会の事情についての報告を受けました。その報告で、パウロはユダヤ教徒やグノーシスの創始者たちという偽りの教師によって広げられたということも触れたようで、これがパウロの手紙を書き送る動機となったようです。パウロは獄中でこの手紙を書き記しました。
この手紙の中でパウロは、すえての造られたものの頭であるキリスト、死と復活によって全教会の頭となったキリストがすべてのものにまさっていることまた、キリストの中にゆたかに宿っているものをキリストが神秘体である教会のメンバーに分かち与えてくださるを述べます。
「この手紙があなたがたのところで読まれたら、ラオディキアの教会でも読まれるように、取り計らってください。また、ラオディキアから回って来る手紙を、あなたがたも読んでください」(4,16)とあるように、近隣の二つの教会で手紙を相互に交換するようにとパウロは勧めています。
コロサイの信徒への手紙の構造と内容
序文 | 第1部:教義的な教え | 第2部:教義的な誤りに対する警告 | 第3部:勧め(倫理の部) | 結び |
1.1~12 | 1.13~2.5 | 2.6~3.4 | 3.5~4.6 | 4.7~18 |
1)あいさつ | 1)キリスト賛歌 | 1)キリストのうちにあるいのちの充満 | 1)キリストに結ばれた新しい生活の一般原則 | |
(1.1~2) | (1.13~20) | (2.6~2.15) | (3.5~17) | |
2)神への感謝 | 2)コロサイ教会の人々の現状 | 2)宗教生活の誤った基準、真の基準 | 2)家庭内の新しい関係 | |
(1.3~8) | (1.21~23) | (2.16~3.4) | (3.18~4.1) | |
3)パウロの祈り | 3)教会に対するパウロの役割 | 3)使徒としての祈りと勧め | ||
(1.9~12) | (1.24~2.5) | (4.2~6) |