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新世紀ルーツへの巡礼
全世界に行きなさい
2) アメリカ合衆国でのはじまり
ボッラーノ神父は、ベツレヘムからの出発ともいえるアメリカでのはじまりについて こう言っています。
私がアメリカ合衆国で修道会をはじめようとした時、教会権威からの許可、しかも、さまざまな制限つきの許可を受けるのにさえ、9カ月待ちました。彼らは、私たちの働きは、使徒職ではなく生産企業だ、と言っていました。
ある日、私はアルベリオーネ神父に、あらゆる扉は閉ざされている、希望をもたせてくれる人がだれもいない、と書きました。彼は、短い返事をくれました。
「あらゆる扉は閉ざされている、とあなたは言いますが、聖パウロがそれを開けてくださいます。みなが言っていた反論にもかかわらず、いつも、聖パウロが扉を開けてくださっていました」と書いてありました。
私たちは 無一物で、はじめました。
アメリカに到着した時、旅費のほかに集めた700ドルがあっただけです。何週間もたたないうちに、アルベリオーネ神父から手紙がきて、お金が必要だから、それを送り返すように、と言ってきました。そのお金は彼からもらったものではなかったのに、彼はそれを求めてきたのです。本を送るからと……。
ですから、私は全くの文無しではじめたのです。今、アメリカにあるものはすべて、神の摂理のみわざ以外の何ものでもありません。私たちは、無一物だったのですから。
アルベリオーネ神父は、いつも言っていました。「主のために働けば、主がはからってくださる。あなた方は心配するな」と。
困難は、いつでも神の介入で埋められ、報われていました。
アルベリオーネ神父は、とどまることなく偉大な宣教者、旅行者である使徒聖パウロにならい、1932年にはフランスへ、1934年にはスペイン、中国、ポーランドへ、そして、日本にも会員を派遣したのでした。
聖パウロ会会員の派遣に続いて、1931年から聖パウロ女子修道会会員も 世界各地に派遣されることになります。
日本への派遣や、聖パウロ女子修道会の世界への派遣については、後ほどご紹介しましょう。楽しみにお待ちください。
◆2--12 全世界に行きなさい