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新世紀ルーツへの巡礼

目次

使徒職の発展

3) 聖書の出版

創立者

●聖書の出版にたずさわっている会員たちの任務と時間割は、かなり重いものでした。シスター テクラ・メルロは、だれか病人が出てしまうのではないかと心配し、アルベリオーネ神父にこの心配をうち明けています。シスター テクラ・メルロは、シスターたちにアルベリオーネ神父が「あなた方は最後の最後まで元気でいるでしょう、と保証してくださいました」と伝えています。

●そのとおりだれも病気することなく、1931年のクリスマスは、この聖書の大仕事の完了のお祝いとあって、格別でした。キリストご誕生の馬小屋には、いつもの登場人物の他に、世界中の読者のためにたくさんの国語で印刷された聖書の入った大籠も置かれたのです。

★ 聖書は、神が人類にあてた手紙です。聖書は神の考えを身につけるための第一主要な読みものです。なかでも新約聖書はそうです。
 敬虔な人々は 福音書を自分の喜びとします。そこに主イエス・キリストの教えと模範を見いだすからです。
 他のどんなものよりも、福音書は堅固な祈りの心を育て、師に倣うように効果的に促すものです。

★ 聖書は個人がよく生きることだけを教えるものではありません。
 家庭の徳だけ、宗教に関することだけを教えるのでもありません。
 社会的徳といわれている徳をも教えます。

 聖書は民族間の愛を教え、社会の異なる種々の階層間の愛、被雇用者にたいする雇用者 の義務、雇い主にたいする働く者の義務をも教えます。
 商売や取り引きにおける正義と正直、労働への愛、子ども・老人・病人のための種々の 使徒活動、物心両面の福祉の働きをも教えています。

★ 聖書を普及すること。
 聖書は、神から人間への手紙ですが、それを運んでいく郵便配達者がいないのです。
 聖パウロの娘たちはこの郵便配達者になるのです。
 それを増やす人がいないのです。
 聖パウロの娘たちは機械でそれを増やすのです。
 あなた方はなんと美しいことをする者でしょう!
 神は手紙を書いたのに、人間はそれを受け取っていないのです。
 しかし、あなた方はみんながそれを受け取れるように届けるのです。
 もし、あなた方が神の忠実な郵便配達者になればあなた方自身も安心してだいじょうぶです。
 あなた方も天国への道を見つけたのです!

アルベリオーネ神父の言葉から

こうして、本と雑誌の普及のために組織立てることを考える時がきたのです。

1927年5月、シスター テクラ・メルロは車を購入することを考え、運転を習ったらよいと思われるメンバーを2人ほど挙げています。
 修道女が車の運転?
 この話を聞いた人は、なんと思ったのでしょうか。シスター テクラ・メルロは、一歩一歩と、より迅速で効果的な福音宣教のあり方を 準備していきました。

聖パウロ女子修道会のリーダーたちは、効果的な普及方法として何を選んで採用するかを、はじめて自分たちだけで決定しました。

それはアルバと周辺地域で、1929年6月2日に行われるドン・ボスコの列福という重要な教会の出来事にのった体験でした。

「福者」となるドン・ボスコの、大衆向けの伝記を印刷しました。
 執筆家であるドン・ボスコ、出版者であるドン・ボスコ、カトリック出版界で抜きんでたこの人物は、聖パウロ会メンバーとパウロの娘たちのため、アルバ司教区に多くの扉を開きました。

彼らは同時に、聖書、福音書、リジューの聖テレジアと将来の聖女ジェンマ・ガルガーニの伝記などの本も準備しました。

この体験は、ピエモンテ州の他の司教区、他の地域やローマにも広がっていきました。

◆2--13 使徒職の発展


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