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新世紀ルーツへの巡礼

目次

6--2 第ニ次世界大戦終了後の歩み

8) シスターテクラの同伴

シスターイレネ・コンティ
シスターイレネ・コンティ

パウロの娘たちを送り出したシスターテクラ・メルロは、彼女たちのことを心に抱いてずっと同伴し、祈っていました。

いつの場合もそうですが、シスターテクラ・メルロは祈りで、手紙でと母の心で会員を同伴していました。

シスターイレネ・コンティは、シスターテクラ・メルロからの手紙を大事に保存し、彼女が祈り、共におられることを感じ、力となっていました。シスターテクラ・メルロが、日本に出発したシスターイレネ・コンティに送られた手紙を紹介しましょう。

J.M.J.P.(イエス・マリア・ヨセフ・パウロの頭文字を表す)

1948年6月29日 ローマにて

  愛するシスターイレネ・コンティと姉妹の皆さん

 今日は聖ペトロと聖パウロの日です。娘たちは映画を見ています。私はあなた方としばらく一緒にいようと思います。あす18人の志願者がローマで着衣します。今日は20人がアルバで着衣しました。

 この手紙を読むころ、あなた方は宣教地にいるでしょう。困難はきっとあると思いますが、主があなた方にたくさんの恵みをくださることを私は確信しています。

 シスターエレナは東洋での創設の経験があるので、大きな助けになってくださるでしょうし、相談にのってくださるでしょう。

 パウロ・マルチェリーノ神父が約束してくださったように、彼自身があなた方のお父様役をしてくださることを私は信じています。もっとお金をもたせてあげられたら、よかったのでしょう。でも、神様のことはいつでも貧しい中で始まり、発展していくものです。パウロ・マルチェリーノ神父があれほど苦しまなかったなら、宣教はいまのように進展してはいなかったでしょう。

 大きな信仰をもってください! 困難がひどくなったら、お母様(聖母マリアのこと) におすがりなさい。彼女はいつも近くにいらっしゃいます。

 私たちは、あなた方と一歩一歩をともにしています。あなた方は一番遠くにいますが、私たちの心のもっとも近くにいます。

 もう、聖櫃(せいひつ)があることを願っています。聖櫃があれば、あなた方はもっとも豊かなものであり、あなた方に不足はないでしょう。

 喜びと平和を保ってください。私はあなた方の近くにいます。心から一人ひとりに特別にごあいさつを送ります。

聖パウロにおいて
愛をこめて マエストラ・テクラ F.S.P.

こうして宣教者たちは、パウロの娘としての歩みをはじめることになったのです。

日本創設40年を祝ったとき、シスターイレネ・コンティは、40年を振り返り日本管区の成長に一番力になったことは、召命であり、聖パウロ修道会という兄弟会であると言っています。

何よりも召命を送っていただいたことだと思います。すぐれたよい召命があって、彼女たちが私たちのことをよく理解し、信仰の精神でついてきたことです。はじめの人たちは、ほんとうに偉かった、と思います。私たちの日本語はまだまだ不十分だったにもかかわらず、彼女たちは私たちからよく汲みとって、信仰と愛をもって私たちに従ってきたのでした。これは、私にとって、一番大きなしるしです。

 また、聖パウロ修道会が、とても助けてくださったことも、大きなことでした。

 創設当初、とりわけ、いまは天国に行かれた、パウロ・マルチェリーノ神父が私たちのお父さんとして、ほんとうによく助けてくださいました。パガニーニ神父、そして、他のパウロ会士の神父たちも、そうでした。聖パウロ修道会はいろいろな面で、いろいろな困難のときに、私たちを助けてくださいました。私は「グラツィエ!(ありがとう!)」と申しあげたい心でいっぱいです。

◆6--2 第ニ次世界大戦終了後の歩み


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