home > 女子パウロ会とは > 新世紀ルーツへの巡礼 > 2-聖パウロ修道会 > 修道会としての正式認可の手続きへ

新世紀ルーツへの巡礼

目次

豊かな恵みの富

2) 修道会としての正式認可の手続きへ

太陽の光

アルベリオーネ神父は1921年11月23日、1通の手紙を添えて、聖パウロ会の歴史の概要とその会則の要点をまとめた1冊の分厚い文書を、司教に手渡しています。この短い手紙の中に、聖パウロ会をアルバの司教直轄修道会として認可されることを願うアルベリオーネ神父の司教への請願が含まれていました。会の歴史の概要の中には、ルーツの旅で私たちが今までに見てきたような出来事が書かれており、聖パウロの娘たち(聖パウロ女子修道会のこと)についてもたくさんの記録がもりこまれています。

この歴史がめざすところは、これらの出来事をとおして、聖パウロ会が目に見える主の保護をいただき、主ご自身がこの会を望んでおられ、主の導きによって今の状態にまで至ることができたということを、示すことにありました。

会則の要点は、この時、会則がまだ存在していなかったのですから、会則の抜粋とはいえません。むしろ、未来の会則のインスピレーションの源泉となる草案であったということができます。修道会の歴史の中で、この草案は非常に重要な意味を持っています。それは、以下のようなことです。

  1. 聖パウロ修道会は、アルバ市(クネオ県)において創立された。
  2. 目的:神の栄光と会員の聖化、および人々の永遠の救いのために、私たちの主イエス・キリストのみ国が普及されることを目指している。そのために、特に「良い出版物」を用いる。
  3. 手段:自己の聖化のために、共同生活の実践と清貧・貞潔・従順の誓願および、それに加えて教皇への従順の固有の誓願による福音的勧告の実践。
     イエス・キリストのみ国の普及と人々の救いのために、より迅速で、より豊かに善を生み出す手段を使用する。中でも、今日では特に良い出版物を用いる。
  4. 良い出版物というのは、ここでは次のことをさしている。
     カトリックの教義と倫理、思索の普及と護教、そしてこれらが社会にも個人の中にも浸透していくことを目指すものである。またこれらは、ローマ教会をとおして、聖書(特に福音書)と聖伝から受けるのであって、社会、家庭、個人の生活に適応されて、社会、個人、学校、法などを真にキリスト教的なものにする。
     このために、新聞、パンフレット、小冊子、著作物、単行本などを使用する。
  5. 会員:聖パウロ修道会は、男子部・女子部の二つの部分からなりたっており、両者はそれぞれに共同生活をおくり、誓願に結ばれている。第三の部分は、世俗で生活しながら良い本の出版に協力する男女からなりたっている。
     また男子部には、司祭修道者と修道士の2つのセクションがある。司祭修道者は、叙階から来る固有の権利・義務を持つ者であり、同時に著作者・普及者でもある。
     それは良い本の出版は真の使徒職であり、説教による使徒職の一部をなしているからである。
     修道士は特に印刷・植字・ラノタイプ・発送・ステレオタイプなどの労働にたずさわる。
     女子部もまた、著述・普及者にあたる修道女と労働にたずさわる修道女を含んでおり、いずれも彼女たちに適した任務を果たす。
     男女の協力者は、世俗の自由な生活にありながら、祈りと寄付、働き(著述・普及・新聞のためのニュース収集など)をもって、良い出版物による使徒職に参加しようとする人たちである。
  6. 著述家はマエストロ(先生の男性形)という名で呼ばれ、修道士はシニョーレ、著述に当たる修道女はマエストラ(先生の女性形)、労働にたずさわる修道女はシニョーラと呼ばれる。

この後に、養成、信心、生活維持の方法などに関する条項が続いています。

◆2--7 豊かな恵みの富


▲ページのトップへ