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新世紀ルーツへの巡礼

目次

使徒の女王大聖堂

9) イメージでたどる使徒の女王大聖堂: 大聖堂の中 4

使徒聖パウロの祭壇

使徒聖パウロの祭壇

聖師イエス・キリストの祭壇の真向かいに、使徒パウロの祭壇があります。
  祭壇には、ローマに到着したパウロ、牢獄におけるパウロ、マルタ島でのパウロが描かれています。

祭壇正面の彫刻
祭壇正面の彫刻

祭壇の奥には、使徒パウロの画が描かれています。

使徒パウロの画

この使徒パウロは、緑の服を着け、赤いマントをかけ、頭には後光があります。
  左手には閉じた本と剣を一緒にして持っており、右手を胸にあてています。
  彼の目は、高いところに向けられ、足にはサンダルを履いています。

パウロの足もとにいる人々は、左から右へとみていくと、聖アウグスチヌス司教教会博士(8月28日)、聖トマス・アクィナス司祭教会博士(1月28日)、聖ボナベントゥラ司教教会博士(7月15日)、聖アルフォンソ・リゴリ司教教会博士(8月1日)、聖グレゴリオ1世教皇教会博士(9月3日)、教皇レオ13世です。

画の下には、パウロはどんな人であるか定義している言葉、“聖なる使徒パウロ、選ばれた器、万民の教師、殉教者、出版の保護者”が書かれています。


聖ヒエロニモ司祭

聖アルベルト司教
聖アルベルト司教


聖ベルナルド修道院長

聖フランシスコ・サレジオ
聖フランシスコ・サレジオ

この画も、門に似た輪郭のなかにおさまっていて、門のような所には、聖ヒエロニモ司祭教会博士(9月30日)、聖アルベルト司教教会博士(11月15日)、聖ベルナルド修道院長教会博士(8月20日)、聖フランシスコ・サレジオ司教教会博士(1月24日)が彫られています。これらの聖人はすべて、アルベリオーネ神父が影響を受けた人々、パウロ家族にとって学ぶべき人々です。

パウロの着ている赤いマントと剣は、使命と殉教のしるしです。足のサンダルは、福音のために絶え間ない労苦、まだだれも行っていない所へイエスを告げるために旅したパウロを示しています。

パウロの足元にいる教会博士、教父、教会の著述家は、パウロ家族にとって、パウロからインスピレーションを受け、科学と信仰を道・真理・いのちであるキリストに統合させるように探求し、神的学問を深めること、人間の諸学問にキリスト教的意義を与えること、知性をキリストに獲得されること、「理性と信仰というふたりの姉妹は完全に抱擁される」ことをあらわしています。実に、すべてはキリストの道において統合されるのです。

この画は、私達にとって、いつも教会とともに、教会の中に生きる必要を思い出させるものです。

アルベリオーネ神父は、自分の使徒職の土台として三つの主要な信心を置きました。それは、道・真理・いのちである師イエス、使徒の女王聖マリア、使徒聖パウロへの信心です。この信心を深く感じさせ、育てていくために、三つの大きな聖堂の建立を希望し計画しましたが、ここローマに、使徒の女王聖マリアにささげられた聖堂が建てられたのです。
  そして、この聖堂の中にもこの三つが調和よく表現されていると言っていいでしょう。

やがて、ローマに師イエズス修道女会本部修道院のかたわらに聖師イエス・キリストにささげられた聖堂が建てられますが、まだそのためには、多くの歳月を待たねばなりません。いずれ、ご紹介したいと思います。

今、使徒の女王大聖堂は、近隣の信徒のために小教区の聖堂となっており、毎日曜日は数多くの信徒たちが訪れ祈りをささげています。

また、聖マリアの巡礼教会ともなっているため、イタリア、ヨーロッパ各地から巡礼者が絶え間なく訪れ、祈りをささげています。

◆5--4 使徒の女王大聖堂


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