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新世紀ルーツへの巡礼
第二次世界大戦
4) パウロの娘の使命
司祭の傍らにあって奉仕する女性として、多くの女性がアルベリオーネ神父の開いた道に従い、彼と同じように、「主のため」また同時代の「人々のために何か」を果たす使徒となりました。
聖パウロ女子修道会、師イエズス修道女会に続いて、アルベリオーネ神父は「よき牧者修道女会」を創立しました。
アルベリオーネ神父は、決して健康に恵まれていたのではありません。しかし、神の恵みに信頼し、より多くの霊的必要に常に応え、新しい修道女会を創立したのです。
その最初の2人のシスターは、パウロの娘から選ばれました。彼女たちは、このための神の招きを受けていたのです。
それは、1937年4月のことでした。よき牧者修道女会については後にあらためてご紹介したいと思います。
中国へと旅立ったころのローマにおけるパウロの娘たちの間に、修道会の発展の歩みの中で、今まですでにあった問題が浮上してきました。それは、パウロの娘の使命は、本と雑誌を印刷して普及することだけでいいのだろうか、ということでした。
1938年、シスターテクラは、回状をもって答えます。
それは、アルベリオーネ神父がパウロの娘たちを、修道会、しかも、「教える修道会」、つまり、「著述し、印刷し、普及する」共同体として生んだということです。それを、実際に実現していくときがきたことを会員に知らせます。
そこに向けてすべてのエネルギーと努力を方向づけていく必要があります。
自分たちの作品を編集し、印刷し、普及する力を結集するために、プリモ・マエストロ(アルベリオーネ神父)は私たちが忠実に従うようにと、一つの線を出してくださいました……。
まず、てはじめに、どの書院もショーウインドーの飾りつけを変えて、他の出版社の本の代わりに私たちの本を置きましょう。
作品展示は、趣味よく変化をつけるようにしましょう。
ショーウインドーの一番いい場所を聖書と福音書にあて、他の種々の本をその次に、ということはいいことです。
シスターテクラは、アルベリオーネ神父の理想に沿い、パウロの娘たち何人かをアルバでキエザ神父の教理神学と倫理神学の授業に参加させました。それは、当時の教会事情からいえば画期的なことでした。シスターテクラは、彼女たちにゆだねられた使命に神学的にもよく準備させようと望んだのです。
彼女たちは、著作家、発行物の編集者、本やシリーズものの発行者になるために準備する高等教育を受けたのです。
勉学に励みながら、彼女たちは自分たちの使命、つまり、社会的コミュニケーションの全分野で、司祭、修道者、信徒、グループ、諸共同体に方向付けを与えることのできるものとなる、ということを意識しました。
新聞、本、ラジオ……の分野でコミュニケーションの専門家となり、さまざまな企画を立て、司祭たちの傍らにあって彼らを手伝い、共に働くのです。
彼女たちの書院は、「パウロ的」色彩のあるものとなり、書院はいろいろの分野の人々に情報を提供するセンターともなっていきました。
◆6--1 第二次世界大戦
- 1) 第二次世界大戦へ
- 2) 第二次世界大戦におけるパウロ家族
- 3) アジアに向かったパウロの娘たち
- 4) パウロの娘の使命
- 5) 戦時中のエピソード
- 6) ベネディクト会修道女に修道院開放
- 7) 全員、自分たちの場を離れずに