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新世紀ルーツへの巡礼

目次

第2バチカン公会議の歩みの中で

1) 第2バチカン公会議開催の告知

教皇ヨハネ23世との謁見
教皇ヨハネ23世との謁見

第1、第2の2つの世界大戦とその後の世界情勢は、これまでにないまったく新しい問題を教会に突きつけることになりました。めざましいマス・コミュニケーション手段の発達により、教会は今までの小さい世界から地球規模レベルでの人類意識、あるいは世界意識が生まれて、これが教会に問いかけ、挑戦を投げかけていました。
コミニュケーション技術や多面にわたる科学技術の発展の中で、イエス・キリストの救いの恵みとキリストから教会に託された使命が、この時代にとって、人類社会にとっていったい何であるかという問いかけでもあったのです。

教皇座に着いて間もない1959年1月25日、使徒パウロの回心の祝日に、教皇ヨハネ23世は、使徒聖パウロにささげられたローマの大聖堂で、20世紀のカトリック教会の新しい出来事、第2バチカン公会議の開催を告げ知らせました。それは、教会にとって今までのひとつの時代を閉じ、新しい時代を開くという公会議開催の意向でした。

新しい時代に生きるカトリック教会は、教皇ヨハネ23世の第2バチカン公会議の招集により、現代世界への刷新・適応という自己改革の道を開いたのでした。

この公会議は、従来の公会議のように何か教義上の問題を解決するというより、現代社会の苦悩と人類の希望を鋭く洞察し、そこから現代の人類と共に歩む教会の使命を確認する場にすることだったのす。
それは、今まで大事にされてきたカトリックの伝統、その本質を大切にしながらも、必要なところは現代に適応するという、さまざまの自己刷新の道を大胆に打ち出し、現代の世界、人類社会に「開かれた教会」をめざして歩みはじめるためでした。

事実、この公会議の中で出されたさまざまな公文書は、40年余りを経た今日においても多くの示唆を教会に投げかけ、キリストにおける人類の一致をめざしながら、教会は、人類とともに歩み続ける努力をしています。

さて、公会議開催のニュースを知ったアルベリオーネ神父は、教皇ヨハネ23世を「じつにこの時代の教皇だ」と言っています。

1960年4月のアリッチャでの黙想会は、教皇謁見をもって閉じられました。聖パウロ修道会全体で新しい教皇の前に出たのは、これがはじめてでした。
その時、教皇は、開かれる公会議と自分の教皇位がめざしていることのために祈るようにと言われ、加えて「聖パウロ修道会の事業は神の掟の第八戒を尊ぶためのものです。第八戒は主の十戒のなかでいちばん危険に瀕している掟です。人間対人間の関係の底流にうそがあります。世界中が真理を裏切りながらものごとを片づけています……。」とも言われました。
彼らは、教皇に公会議の準備のため、公会議のために祈ることを約束したのでした。

◆9--1 第2バチカン公会議


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