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新世紀ルーツへの巡礼

目次

 神への旅

4)アルベリオーネ神父の葬儀の説教

創立者

1967年2月7日、シスターテクラ・メルロの死去に際してアルベリオーネ神父は次のような説教をしました。

「神のみ旨はわたしの上に(イザヤ 61.1)」ということばは、シスターテクラ・メルロについても言うことができます。

主はシスターテクラ・メルロを造られた時に、聖性に至らせるよう予定され、多くの人々を聖性の道へ導こうと予定され、彼女にたくさんのすぐれた恵みを与えられました。洗礼、堅信の秘跡において、将来の使命にそなえて特別の恵みが注がれました。彼女は献香にすぐれませんでしたが、主はごご自分のお望みに従って彼女をお使いになり、それをはたすための健康も与えられました。

シスターテクラ・メルロは、カノニコ・キエザ(フランシスコ・キエザ神父)から教育をうけ、彼女のメンタリティーは開かれました。彼から新しいメディアを善の普及のために用いる重要さを学びました。

20歳のころ、彼女は特別の使命に召され、若い女性の小さなグループに加わりましたが、この小さなグループはやがて聖パウロ女子修道会となるはずのものでした。

彼女は病弱な体質で、この生活がつづけられるかどうかあやぶまれたものでした。しかし、このことのうちにも主の働きは顕著に見られ、神の恵みと、彼女自身の剛毅、賢明さによって、多くのデリケートな義務をたえまなく、熱心に果たしました。

シスターテクラ・メルロは、その善良さのためにみなから愛され、つねに謙遜で模範的でした。主は彼女を準備され、聖パウロ女子修道会を導く任務を与え、生涯の最後まで果たし続けることになったのでした。

シスターテクラ・メルロは、統治にあたってなによりも模範と祈りによって修道会を導きました。聖パウロ女子修道会の使命は新しいものであり、彼女は会員たちを指導し、ささえていました。彼女の困難は大きいものでした。困難にさいして、機械における油のような役割を果たしていました。……会憲準備とその認可、新しい聖堂や修道院、新しい共同体における特別な課題など決してやさいいものではありませんでしたが、彼女はこの難事ろことに聖体の礼拝によって解決していました。

ここで、彼女の秘訣でもあり、また多くの聖人や使徒たちの秘訣であった信仰と謙遜について記憶しなければなりません。これらによって彼女のたくさんの徳を説明することができ、多くの使徒的働きも理解できるのです。

まず一方からは謙遜 ― 指針への温順にいたらせる謙遜 ― がありました。たびたびすべては暗やみのようで、他の人に認められないこともありましたが、これらを乗り越えさせたのは彼女の謙遜です。

次に、もう一方からは信仰 ― 祈りに導く信仰 ― がありました。この点については、彼女に近づいた人ならだれでもがすぐに感じとることができました。彼女は祈りの精神によって統治における賢明さを得ていたことも、わたしたちはよく知っています。

シスターテクラ・メルロは、元気だったときも最後の長い苦しい病気のときも、ただ主のお望みのままにという気持ちがあふれ出ていました。すべてを神において、神からのものと見なしていました。

修道者聖省(現在の奉献・使徒的生活会省)の長官のララオーナ枢機卿は、「私の生涯で、また知り合いの中で、私が知る最も賢明な人物はプリマ・マエストラ・テクラ・メルロです」と言われました。

シスターテクラ・メルロは単に総長だっただけでなく、修道会の母でもありました。彼女の精神を研究なさい。その徳を思い出し、彼女が書かれたものを読み、徳に彼女の勧めや注意、親切で善意に満ちた方法でかたられ、時宜をえていた講話に従いなさい。そして模範に倣いなさい。また彼女の修道精神、使徒的精神に従いなさい。

これからあなたたちは、何人ものプリマ・マエストラ(第一の師という意味で総長がそう呼ばれていた)を持つことになるでしょう。しかし、シスターテクラ・メルロだけが特別に修道会の母です。

また、今まであまり取りあげられなかった点は、彼女は、たくさんの祈りによってだけでなく、直接、間接に、パウロ家族の他の修道会の歩みに貢献してきました。
聖パウロ修道会、師イエズス修道女会、よい牧者イエスの修道女会、使徒の女王修道女会、司祭であるイエズス会、大天使ガブリエル会、お告げの聖マリア会、聖パウロの協力者会に。

大きな心! イエスのみ心に一致した心。困難に耳を傾け、発展を喜び、情報を聞き、最後の病気の間もそれらを記憶しながら祈っていました。

シスターテクラ・メルロの足跡に従いなさい。それは聖性への道、上昇、つまり絶え間ない修道会の発展の道です。

召命をよく選び、使徒職をうまく果たされますように。うまくというのは、これがパウロ的生活を特徴づける色を出すものだからです。

彼女は、今は天から修道会を守ってくださると信じます。

初七日にあたる1964年2月13日には、アルベリオーネ神父は次のように語っています。

修道会は神のお望みのうちにあります。たとえ小さなことであっても、シスターテクラメルロに敷いていただいたレールの上を歩みなさい。脱線しないように。プリマ・マエストラに倣うため、もっとよりよく彼女を知ること。

彼女と同じ精神を求めるなら、あなたたちに素晴らしい道が開けてくるでしょう。 神はつねにあなたたちと共におられるでしょう。

シスターテクラ・メルロについて述べる証言を次回から数回にわたりご紹介したいと思います。

◆10-3 神への旅


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