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新世紀ルーツへの巡礼
アルベリオーネ神父の晩年
1) 80歳を迎えて
シスターテクラ・メルロを失った1ヶ月後の1964年4月4日、アルベリオーネ神父は80歳の誕生日を迎えました。時の教皇パウロ6世は、アルベリオーネ神父に次のようなメッセージを送られました。
私たちは、祈りに加え、あなたの司祭職を実り豊かなものにするため、今日まであなたが果たされたすべてに対しても、お祝いを申しそえます。
また一つの源から芽生えた数多くのパウロ家族のメンバーにも、お祝いを述べます。
使徒パウロの精神をすばらしい熱意に満たされて、あなたは聖師の「快いくびき」のもとに、この現代社会の生んだ技術手段を真理に奉仕させるべく働かれました。
実に明白な方法で神はあなたの寛大な働きをよみされ、祝福されました。
……あなたのうちに神の恵みががむだにならず、さらに豊かに開花し、あなたのなしとげたものが、さらに発展されますようにと祝福を送ります……。
また聖パウロ修道会総会の時の1969年6月28日に、教皇パウロ6世がパウロ家族を謁見された際に、教会と教皇への功績により(Pro Ecclesia ed Pontifecia)十字架勲章を与えられ、次のように創立者を描き出しておられます。
あなたがたの巨大な修道会の創設は、創立者、親愛なる尊敬すべきヤコブ・アルベリオーネ神父のおかげです。
……ごらんなさい、彼は謙虚で、言葉少なく、疲れを知らず、いつも注意深く、『祈りかつ働け』との伝統的な表現のとおりに、祈りから働きにみちた思いにつねに集中しておられます。絶えず、ときのしるし、すなわち人々に到達する全く非凡な方法を探すのに心を配っておられます。アルベリオーネ神父は、その使徒職に力と広さを与える新しい方法、教会が語るための新しい手段、現代世界において現代的手段をもってする自らの使命の価値と可能性を新たに自覚させ、それを実現する新しい可能性を教会に与えたのです。
親愛なるアルベリオーネ神父、このような長い年月にわたり間断なく続けられた努力、そして、神の栄光と教会の善益のためにその努力から生じた実りを、教皇が喜ぶことをゆるしてください。また、あなたの子女たちも私と共にそれを楽しみ、彼らがその努力に敬愛を示し、はじめられたわざに堅忍する約束をさせてください。
同じ年の8月5日に、アルベリオーネ神父は聖パウロ修道会の総長の職を退きました。
1967年8月6日、キリストのご変容の祭日に記された「修道者としての遺言」の中で、アルベリオーネ神父は私たちの忠実の基本線をはっきりと示しています。
私にたいする皆さまの忍耐深さにお礼を申しあげます。
私がしなかったこと、よくしなかったことの許しを求めます。
しかし、与えたすべての方針が本質的に神と教会に従っているものだということを確信しています。
生き方としても信心としても、道・真理・生命なる師イエス・キリストは無限の価値があります。彼が修道生活の完成と使徒職のいっさいを照らしてくださいますように…… 。
師であり父である使徒聖パウロにつねに従うこと。私たちの母・師・使徒の女王マリアにつねに従い、マリアをつねに愛し知らせること。
教皇の創立者とパウロ家族との謁見は“SAN PAOLO”の特別号として発行され、全世界のメンバーはこの様子を知ることができました。
◆10-4 アルベリオーネ神父の晩年
- 1) 80歳を迎えて
- 2) 聖パウロ女子修道会創立50周年を迎えて
- 3) 付け加えられた「30分のパーソナルな祈り」
- 4) 変化と刷新の波の中で1
- 5) 変化と刷新の波の中で2
- 6) 1969年:特別総会の年(聖パウロ女子修道会)
- 7) シスターテクラ・メルロの列福調査開始