home > 女子パウロ会とは > 新世紀ルーツへの巡礼 > 10)創立者たちの最後の奉献 への招き7) シスターテクラ・メルロの列福調査開始
新世紀ルーツへの巡礼
アルベリオーネ神父の晩年
7) シスターテクラ・メルロの列福調査開始
特別総会の準備の中、1967年8月10日にシスターテクラの列福調査の申請の手紙がパウロ会のラメラ神父から出されていましたが、10月26日に列福調査の手続きが開始され、彼女は「神のはしため」と呼ばれることになりました。シスターイグナチアは、この日は「私たち修道会にとって非常に歴史的な日です」と言っています。この調査は、教区長レベルと列聖省レベルでの「調査準備」、「審査」が行われることになります。
ラメラ神父は創立者の名で修道者聖省(奉献・使徒的生活省)の責任者であり、本会の保護者とも言えるララオーナ枢機卿様に手紙を出し、これまでの経過を報告をし、それに対し枢機卿様からは次のような返事を受けとりました。
尊敬すべきプリモ・マエストロ(アルベリオーネ神父のこと)
ただいま、ラメラ師を通じて、聖パウロ女子修道会の母であり、最初の総長であられたマエストラ・テクラ・メルロの列福調査に関する報告を受けました。
このマードレの聖なる、愛らしいお姿は、まだはっきりと、私の頭と心に刻まれております。そして、プリモ・マエストロと、寛大で勇敢な聖パウロ女子修道会をはじめパウロ家のみなさまに、心からお祝いのことばをのべさせていただきます。私たちふたりともに、この調査の進歩が見られるよう願っています。
ララオーナ枢機卿
シスターイグナチアは回状を出し、その中でシスターテクラ・メルロの取り次ぎを願うようにと勧めています。
私たちは、シスターテクラ・メルロの娘として、なおさらあらゆる必要にあたり彼女にお願いすればよいと思います。必ず、私たちの善のために取りついでくださいます。
何よりも、霊的恵みを願いましょう。神とその栄光、人々の魂の善を願いましょう。シスターテクラ・メルロがたびたび私たちに要求なさり、ご自分でもたえずなさってこられたように。イエス様がおっしゃったとおり、すべて他のものは「これに加えられる」でしょう。
シスターテクラ・メルロの取り次ぎにより、私の召命を完全に生きる恵みと、また、師イエス、使徒の元后、聖パウロに対する信心をますます深める恵みを願いましょう。
この大いなる模範にならうことをもって、この信心を生きること。この信心によって、私たちはどんな困難、どんな苦しみに出会ってもささえられるはずです。この限りない信頼をもたなければなりません。
苦しみ! シスターテクラ・メルロは、ほんとうにいろいろ苦しまれました。苦しみを受け入れ、変わらぬ愛をもって、英雄的な力で神にささげられました。ご自分のためと、私たちみんなのために。
聖パウロは、「今の苦しみは将来の栄光に比べるべくもない」(ロマ8・18)と言いましたが、今、シスターテクラ・メルロはこのことの真実性を体験なさっているでしょう。そして、私たちのために、ご自分の剛毅と寛大さにならう恵みを神様からいただいてくださるでしょう。特に、苦しみの中にあって、そうである恵みを。いつもくりかえされた、「賢くありなさい」「聖なる賢さをおもちなさい」「聖人におなりなさい」というおことばを、また聞く気持ちがいたします。
模範によって強められているこの招きに答えましょう。
シスターテクラ・メルロが教えてくださったような、まことの「聖パウロの娘」となりたい、私たちの修道会の精神にこのうえなく忠実でありたいものです。それによって、教会において私たちの使命を果たすために。神との親密な一致と、熱心な使徒的活動のうちに、福音を生きぬくべく務めましょう。
シスターテクラ・メルロが活動のうちの観想家、観想のうちの活動家でいらっしゃったように、私たちもそうなりましょう。
シスターテクラ・メルロは、このことでも、私たちの父、聖パウロにならわれたのでした。聖パウロは、選ばれた器、異邦人の博士、偉大な神秘家でありながら偉大な使徒、かれの道となられたキリストの模倣者でした。
私たちもその偉大な模範にならい、み跡に従って進みましょう。神様は、私たちひとりびとりに、深い愛から出たご計画をいただいておられます。どうしてもそれを実現しなければなりません。私は、シスターテクラ・メルロのお墓のそばで祈るとき、いつも信頼をもって、この恵みをお願いしています。信頼しましょう。天国から、シスターテクラ・メルロはいつも私たちを助けてくださるでしょう。
シスターテクラ・メルロの列福の手続きはすべて終了し、今は奇跡をまっているところです。
彼女の取り次ぎを求める祈りをご紹介します。是非ご一緒にお祈りください。
◆シスター テクラ・メルロの列福を求める祈り
三位一体の神よ、
主がシスター テクラ・メルロに大いなる光と恩恵と、諸徳を与え、
また、彼女に聖パウロ女子修道会の上知に満ちた母、
確実な指導者と選んでくださったことを感謝いたします。
どうか、聖体にまします聖師イエスと、
教会と、福音に対する愛に生き、
また、社会的コミュニケーションの手段による使徒職によって
完全な犠牲に至るまで人々に奉仕した彼女の取り次ぎによって、
わたしたちにもこのすばらしい徳を生きさせてください。
聖師は御口ずから
「わたしに仕える人には、父が栄光をお与えになる」と約束してくださいました。
み旨ならば、その御約束の実現として、
教会の喜びと多くの人の善のため、
この聖パウロの忠実な娘、主のはしための名を高め、
今、その取り次ぎによって、わたしたちの祈り求める恵みをお与えください。
アーメン。
◇栄唱、天使祝詞(1回)
◆10-4 アルベリオーネ神父の晩年
- 1) 80歳を迎えて
- 2) 聖パウロ女子修道会創立50周年を迎えて
- 3) 付け加えられた「30分のパーソナルな祈り」
- 4) 変化と刷新の波の中で1
- 5) 変化と刷新の波の中で2
- 6) 1969年:特別総会の年(聖パウロ女子修道会)
- 7) シスターテクラ・メルロの列福調査開始