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第2バチカン公会議から50年
第2バチカン公会議開催まで
ヨハネ23世
第2バチカン公会議は、教皇ヨハネ23世によって開催されました。しかし、ヨハネ23世教皇が選出されたとき76歳11カ月でしたから、このご高齢の教皇様が公会議を開くなどとは誰も予測していませんでした。
前任者であるピオ12世は長期にわたって教皇位におられ、晩年はご病気でしたから、今度は、お若い教皇様ではなく、一定のお年の方に教皇様になっていただき、つなぎ役を務め、次の方に期待しましょうということもささやかれていたそうです。
ただ年齢のことだけではなく、第1バチカン公会議のときと違い、5大陸にまたがる全世界に司教様方がいらっしゃいます。その司教様全員を呼び集めての会議など物理的に不可能だと、教皇庁の人びとは思いこんでいました。
ところが、1959年1月25日、ヨハネ23世が門外の聖パウロ大聖堂に行かれたとき、公会議開催を宣言されたのです。この日は、一致祈祷週間の最終日にあたり、閉会のミサをささげるために聖パウロ大聖堂に行かれたのでした。ミサの後、教皇様が「公会議開催」を発表なさったのです。
「わたしは今、感動におののきながら、かつ目的完遂への謙虚な決意をもって、皆さんに2つの計画を発表します。ローマ教区の教会会議と全教会のための公会議の開催です」と。
これは、ヨハネ23世が教皇になられてから90日後の出来事でした。
公会議開催の決断は、「教皇になってからの3カ月間の経験からインスピレーションを受けた、使徒的活動の最も輝かしい決断だ」と教皇様は述べられたそうです。
第2バチカン公会議から50年
(月刊誌「あけぼの」2012年4月号~2013年12月号 連載)
- 第1回 第2バチカン公会議50周年を迎えて
- 第2回 第2バチカン公会議開催からはや50年
- 第3回 教会刷新
- 第4回 第2ヴァチカン公会議開催50周年(前編)
- 第5回 「福音宣教推進全国会議」そして「信仰年」(後編)
- 第6回 一人一人の福音への回心
- 第7回 常に変革されるべき教会
- 第8回 公会議の教え、そして今、自らへの課題は?
- 第9回 曇りのち晴れ、のち嵐、そして……
- 第10回 国の負う十字架を分かち持て
- 第11回 第2バチカン公会議にみるカトリックの改革その1
- 第12回 刷新と反動のはざまに 第2バチカン公会議の改革その2
- 第13回 21世紀に向き合う教会 第2バチカン公会議の改革その3
- 第14回 ベネディクト16世の板挟み
- 第15回 これからの教会に望むこと
- 第16回 第2ヴァチカン公会議とその後の課題
- 第17回 第2バチカン公会議後の教会の中で
- 第18回 「無関心のグローバル化」の時代に公会議の精神を生きる
- 第19回 公会議を招集したヨハネ23世の平和への思い
- 第20回 教皇フランシスコのメッセージ
- 最終回 今教会は?