home > 女子パウロ会とは > 新世紀ルーツへの巡礼 > 11-新しい時代:刷新の歩み > 11-3 新しい世紀に向かって

新世紀ルーツへの巡礼

目次

 新しい世紀に向かっての歩み

1) アルベリオーネ神父の生誕100年(1984年)を迎えて

生誕100年記念誌

1984年、パウロ家族は、刷新された会憲の試みの期間も終了し、バチカンから認定され刷新された会憲で歩み出している時です。

聖パウロ女子修道会は、この歩みを3代目の総長シスターマリア・チェボラーニのもとに歩みはじめていました。 カリスマの考察研究を促進する、刷新された会憲を深め、生きるという自らのアイデンティティを明確にしていくという時にありました。

創立者アルベリオーネ神父の帰天後、彼の存在はより高く評価され、注目されるようになりました。 そのような中でアルベリオーネ神父の生誕100年を迎えることになります。

生誕100年(1984年)を前にして、パウロ家族はそのための準備をはじめました。パウロ家族の総統治レベルの会合の中で、1983~84年の共同の霊的なテーマは「聖性」と決められました。それは、教会の贖(あがな)いの「特別聖年」に向け「あらゆるレベルでの霊的刷新」という教皇の意向をくんだものでもあり、創立者が会員に強く望んだものでもありました。
聖パウロ会総長ペリーノ神父は、パウロ家族メンバーに次のように告げています。

私たちそれぞれの会は、それぞれのカリスマ、霊的根源に向け、情熱をこめて立ち帰えらなければなりません。アルベリオーネ神父が“高電圧の徳、善なるものへの情熱と詩情”と定義した“聖性”に向かわねばなりません。各修道会はこのために特別なプログラムを組んでこの課題を実行してください。

各修道会は生誕100年記念を創立者の遺産を深く黙想するための機会と受け止めました。
教皇は生誕100年記念をはじめる少し前、1981年5月4日に彼の列福調査の開始を望まれました。この開始は教会の中に、アルベリオーネ神父を知らせるという任務を各修道会が負ったことになります。

「この遺産を思い出すにあたって、アルベリオーネ神父の探求、行動と姿勢の3点に注意を喚起したいと思います」と総長は語っています。

1)キリストを「師・道・真理・生命」とする見方

アルベリオーネ神父は、知性の聖化にささげた年(1954~55年)の翌年1955年を聖師にささげた年にするように呼びかけました。この年に師イエスに関する百科事典、聖パウロ修道会の学究雑誌を企画しました。これらは師イエスについての総合的な教説を中心に、パウロ家族関係のエネルギーを結集するための最後の努力となるはずでした。アルベリオーネ神父は、この教説の総合を私たちの生活と活動の基軸と考えていました。しかし、これらの企画はうまくいきませんでした。

しかし、1953年に書いた「豊かな恵みの富」には、私たちにとって師キリストが中心になることを強調しました。

1960年の1カ月の黙想では、遺言口調で同じことを述べています。

師キリストのテーマにアルベリオーネ神父は、弟子という相関概念を結びつけています。

アルベリオーネ神父の生誕100年には、聖パウロ修道会においてこの点に関する国際セミナーが行われました。

2)師キリストの中で「学問を総合」する

これは、アルベリオーネ神父がもっとも繰り返したテーマの一つです。
キリスト全体、人間全体など。

3)編集(主に著述)の首位性

アルベリオーネ神父が繰り返し強調したことは、執筆するということでした。少なくとも私たちの宣教内容を全面的に監督・点検するということです。

このような考察のもとで霊性センター、国際コミュニケーション研究所(SPICS)、歴史記録保存所などが実現されていきました。

生誕100年記念は、日本でもパウロ家族のレベルで委員会が設けられ、『ヤコボ・アルベリオーネ神父 生誕100年記念』の記念誌が発行されました。また、新しく出版された創立者の伝記を読み、深めること、各自は「私にとっての創立者」について書くこと、パウロ家族の集いの中でそれらを分かちあうこと、また長崎、福岡、大阪、東京などで彼を知ってもらうための式典が行われました。
その式典には多くの方が参加してくださり、アルベリオーネ神父をより知っていただくための機会となりました。

1989年10月22日 ローマの聖ペトロ大聖堂において、アルベリオーネ神父の傍らにあってパウロ家族の創立を助け、困難にあった師イエズス修道女会の認可のために命をささげたティモテオ・ジャッカルド神父が教皇ヨハネ・パウロ2世により、列福されました。パウロ家族の中から、教会に認められてた公の聖人第1号です。この列福式には、世界中からパウロ家族のメンバーが参加しました。
今は、聖人として列聖される時を祈りつつ待っています。

◆11-新しい世紀に向かっての歩み


▲ページのトップへ