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新世紀ルーツへの巡礼

目次

 新しい世紀に向かっての歩み

14) 21世紀に向けて前進するパウロの娘たち 2
 新しい文化を前にして

20世紀の終わりを迎えた今、二つに分断されていた文化はいくつかの壁の崩壊とともに断片的なものになり、インターネットの世界が新しい文化をつくり出しています。

この動きは人びとを異なる文化や宗教との出会いを頻繁にしました。

スペインで行われたヨーロッパ長上者の会議の中で、イエズス会のバルトロメオ・ソルジュ神父は次のように参加者に述べています。

過去3世紀を包含する近代思想の時代は、今や瀕死の状態にある。そして今、新しい特徴が生まれつつある……今日の危機は、文化的なものでも構造的なものでもなく、もっと本質的なものである。近代社会と呼ばれていたものはもはや存在意義を失い、新しい社会が台頭しつつある。

ある意味で、屋根が壊れ落ちてきているのではなく、土台が根底から揺り動かされているということができよう。……

教会は今日、変換期にあるこの社会の土台を作り直すよう召されている。つまり、社会に神とすべての人に通用する共通価値観を与えるように促されている。

総長は、「このような現実をふまえて私たちの宣教も、根底において刷新され、今の社会に効果をもたらすものでなければなりません」と言っています。

大きな時代の変化を前にして、創立者はどんな地平を私たちに開いてくれているのかについて祈るようにと総長は会員に促します。

すべてのことは「学ぶチャンス」とも「光」とも「指針」ともなり、それによって常に広い範囲の使徒職を選択していました。

私たちはアルベリオーネ神父の娘です。したがって、「歩む教会」と共に、時のしるしを読む努力を惜しまなかった彼の生き方は、当然、私たちのものとなるべきです。創立者が選んだ方法に基づいて、私たちも使徒職や、継続する養成に励まなければなりません。

総長は、こう宣言します。宣教の新しい飛躍、新しい福音宣教、これこそ現代社会からくる挑戦なのです。 これこそ、私たちの使命です。ですから私たちは、新しいメディアを通じてのコミュニケーションの緊急性を強く感じているのです。

「聖体、福音、新世紀、新しい手段、使徒たちの新しい群……これらのことが、知性と心に根をおろし、やがてそれらのことが、いつもその思い、祈り、内的働き、望みを支配するようになった。教会と新世紀の人びとに奉仕し、他の人びととともに働かねばならないと痛切に感じた」との創立者の祈りから出た言葉は、彼がこれらを生活と霊性に取り入れ、いかに内面化したかを物語っているかを会員に思い起こさせてくれます。

1914年、大変動の最中に誕生した修道会は、小さな種から芽を出し、やがて、キリストといのちのメッセージを宣言するものとの願いをこめて、出発しました。

その時、集まった小さな群れを支えていたのは、信仰だけでした。
折りにふれて歩む道を照らし、導いたのは聖霊の淡い光に導かれた信仰だけでした。

総長は、今日も、この信仰が与えられるよう、お互いに祈り合うように、それこそが新しい世紀を前にしたパウロの娘のもつべき姿勢であると言います。

この総長の勧めを受け、各人、共同体は共に祈りの中で過ごしたのでした。

◆11-新しい世紀に向かっての歩み


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